お金がたりない!・・・その時どうします?
「ヤバッ!今月の支払日にお金が足りない!?」
その時どうしますか?
事業をしていてお金が足りなくなった場合、とれる手段は2つしかありません。
「他からお金をもらうか」それとも「他からお金を借りるか」です。
まず初めに思いつくのは、
「お金を借りる」
そう借金をすることを考えますよね。
でも、この借金をする(=借入れをする)ということが
どういうことかを理解していないと、後で大変な事態を招きます。
今回はこの「借入金」について、
お金の流れ(=キャッシュフロー)ではどのようになってゆくかについて
触れてみたいと思います。
結論から言いますと「借入れをする」という事は
「将来の利益を現金化して先取りする」という事になります。
先に触れたとおり、
会社においてお金を得るという事は「借りるか」か「もらうか」しかありません。
そして、それは「返さなければならないのか」
それとも「返さなくても良いのか」の違いだけです。
したがって、借入れを返済するためには、
その分返さなくても良いお金を増やすしかありません。
~ある会社でのワンシーン~
社長:「先生、何でウチの会社は毎年利益を出しているのに、
全然お金が増えないんだけど・・・」
吉田:「でも社長、毎月問題なく返済は出来ているんでしょ」
社長:「確かにそうだけど・・・じゃあ、毎年の利益ってどうなっちゃってるのかな?」
吉田:「毎年の利益は、借金の返済で消えちゃってるんじゃないんですか?
お金が貯まるほど利益をだしてないんです」
社長:「・・・そうだよね」
このようなやり取りは、社長との会話で良くある話です。
利益計算ばかり気にしてしまう社長さんにとって、
この利益と返済の話は結構見落としがちな部分です。
キャッシュフローで借入金を考えると、
例えば5年返済で1,000万円借入れをした場合、
5年で1,000万円利益を出さなければ返済はできません。
そして足りなかった分だけ、どんどん借入金は膨らんでゆきます。
言い替えると、1,000万円を5年返済で借りるということは、
「必ず5年で1,000万円利益を出します」
と宣言していることになります。
ここが判っていないと、
「何でウチの会社は毎年利益を出しているのに、こんなにお金がないんだろう?」
と思ってしまいます。
一昔前、
経済が右肩上がりだった頃は特に返済のことなど考えなくても勝手に景気が上がっていたので、
どんどん借入れをして事業を拡大していた時代がありました。
でもそれも昔の話、今は返済の事を考えてからではないと借入などできない時代になっています。
会社経営って、決算が終わって無事に納税も済ませて、毎月ちゃんと返済ができていれば、
そしてその時のキャッシュの残高が前の年の同じ頃の残高より増えていれば
万々歳だと思いませんか。
そしてそのような会社になるようにすることが経営者の務めだと思います。
今回はちょっと厳しい意見となってしまいました。
では、また。