リースにします?それとも、いっそのこと買っちゃいます?

キャッシュフロー(お金の流れ)

 ボイラー設備

 

 

「あの機械を導入しよう!」  その時どんなことを考えますか?

 

買取りにするか、それともリースにしようか、その時のお金はどうしようか・・・

と、いろいろと悩んでしまうことがあると思います。

 

「どうやって支払おうか?」

「銀行から借りようか? でもその時は月々いくらの返済になるかな?

「自己資金でいっちゃうか? でも支払うだけのお金はあるかな?」

「リースだと月々いくらかな?」

なんて頭の中がぐるぐる廻ってしまう。そんな経験ありませんか?

 

買取りで設備投資をする場合は、

当然買った時点で一時的に大きな支払いが生じてしまいます。

 

なので、

特に自己資金で買った場合には、支払いをした後でも資金的に問題ないかどうかが

判断のポイントですね。

(キャッシュフローに問題がないかという事です)

 

借入れの場合でも、その後の返済の目途はあるのか、

返済期間はどれくらいにするか等を検討しなければなりません。

 

さらには、取得となると減価償却という処理をしなければなりません。

 

この減価償却とは、

「長い期間使える設備を買った時の経費で処理をしてしまっていいのか?」

「本来なら使える期間内で毎年費用として割り当てるべきではないのか?」

という考え方に基づいています。

 

例えば、

10年使える機械を1,000万円で買ってきた場合、

買った年に一気に1,000万円経費として残り9年間は経費はナシとするよりは、

10年使えるなら100万円づつ10年にわたって経費にした方が、

売上との対応が取れて、バランスのとれた利益計算ができるのではないでしょうか?

ということです。

 

もっとも売り上げを増やすために設備投資をするので、

逆にこの減価償却をして、売り上げと対応させないと、

買った年はドーンと赤字、

その後はバーンと黒字が続くという状態になってしまい、

設備投資による効果が判りづらいですよね。

 

そしてこの減価償却って、2年目以降はお金の支払いが発生しない費用なんです。

 したがって、その設備の耐用年数と返済期間を同じにしてやれば

利益とお金の流れのバランスが保たれるのですが、

 

耐用年数10年の設備資金に対して返済期間を7年とかにしてしまうと

通常は減価償却の金額より返済額の方が多くなってしまいますので、

毎年のキャッシュ残高は減ってしまって後々資金繰りが苦しくなってきたりします。

 

ではリースの場合はどうかといいますと、

リース契約とは「お金を払って資産を借りる」という事ですので当然リース期間中は

リース料を払い続けます。

 

経理処理としては支払リース料を経費にして終わり、

減価償却とかの面倒な手続きは必要ないので一般的によく利用されています。

 

ただ、この設備を借りるという状態はいかがなものでしょうか?

少なくてもリース期間中は自分のモノではありません。

他人のモノです。

 

昔から、

「設備ってお金を払い終わってからが本当に利益を稼いでくれるんだよね。

だって支払いが終われば、その後はただで使えるからね」

と言われています。

 

確かに設備機械などは耐用年数は10年とされていますが、

実際はそれ以上、うまく使えば倍以上の期間使えるはずです。

 

しかし、

リース契約だとリース期間中は当然として、

期間終了後も使っている期間中はリース料を支払わなければなりません。

(もっとも、リース料はグーッと安くなりますが・・・)

 

例えばパソコン等どんどん技術が進んでいて、

リース期間が終わる頃には新型に入れ替えないとついていけないような設備であれば、

常にリースで廻すという判断もありますが、

 

自分の事業のコアとなる設備で、耐用年数以上に使えることが見込まれている設備については、

あまりリース契約ってお勧めできません。

 

設備投資については、

キャッシュフローのバランスと設備に対する価値観、

そして、自分の事業のなかでその設備が果たす役割を考えて判断してみてはいかがでしょうか。

 

ただ、リースの方が確実に有利な場合が一つ、銀行の借入審査がきびしい時です。

リースだと借入の審査からは外れるので、その分借入枠は減らずにすみます

 

いずれにしても、決して無理のない支払計画を考えることが肝心です。

 

では、また。