リスク回避も大切なシゴトです
会社経営していると様々な経営判断から、
どうしても借入れをしなければならない場合ってあると思います。
「ここで一発勝負に出たい」
なんて時は、まさにその時かもしれないですね。
その場合、当然返済計画はすると思いますが、
果たしてそれだけで万全だと思いますか?
これは、以前に吉田のクライアントで実際にあった話なのです。
そこの会社も当然ながら、設備投資や運転資金で銀行から借り入れをしていました。
当然返済計画も万全で、順調に思えたのですが・・・
ある日突然その会社の社長が急死してしまいました。
その社長も小規模零細の例によりワンマンな方だったためか、
その方が居なくなるととたんに会社も廻らなくなってしまい、
結局会社をたたむ羽目になってしまいました。
取引先等などはどうにかうまくいったのですが、一番厄介なのが銀行からの借金の事後処理でした。
幸いこの会社は社長が借入返済用の生命保険に入っていたため、事なきを得たのですが、
生命保険がなければと思うとゾッとしてしまいます。
会社が借入れをする時って、
一般的には代表者が連帯保証人になると思うのですが、
この連帯保証って、万が一の場合には相続人に承継されてしまいます。
そうすると、遺族にとっても思わぬ借金を背負わなければならなくなります。
それからというもの、最悪の事態を回避するために会社が借入れをする場合は、
社長自身に生命保険に入ることを勧めるようになりました。
加入する保険自体は、
返済をカバーできる金額で掛け捨ての安いやつで十分だと思いますが、
あるかないかでは、その後の事態はかなり変わってしまいます。
言い方を変えれば、残った人たちにまで迷惑をかけてしまい、
それこそ死んでも死にきれないって、このことだと思います。
経営者って、普段はどちらかというとイケイケどんどん、
攻めの姿勢が強く出ていると思いますが、
いざというときの防衛も考えないといけないと思います。
なるべく最悪の事態まで想定して、
「まさかこれはないよね」と思う事から順番に、
どうすれば回避できるかを改めて検討してみてはいかがでしょうか。
自分の足元がしっかりしていないと、安心して攻めに出ていけなくなってしまいます。
やはり何事も攻守のバランスが大切だと思います。