売り上げ目標の設定、ちゃんと考えていますか?
売上げの目標の数字って、どうやって計算していますか?
一番多いのが、「前年比○○パーセントアップ」
というやり方かと思います。
でも、これで目標値を設定して、はたして予定利益をクリアできますか?
そもそも、その増やした分の売上げって具体的にどうやってクリアしますか?
いきなり売り上げ目標を設定する前に、他にもいろいろ検討すべきことがあると思います。
なので、売上げ目標の設定について、すこし考えてみます。
まずは会社の固定費をカバーしないと利益って出ませんよね。
ちなみに、この「固定費」とは、例えば会社の家賃とか、保険料とか、リース料とか、
売上げの増減には関係なく必ず発生する経費のことです。
「原価」以外はすべて「固定費」としても大げさではないですので、
極端な話だと人件費とか税金とかも固定費としてとらえた方が、計算がスッキリします。
この「固定費」に対応する用語として「変動費」というモノがありますが、
これは、イコール「原価」と同じと考えてください。
話は飛びましたが、この固定費と自社の希望利益の額を足した合計金額を
売上げによって稼いだ「粗利益」でカバーしてあげます。
ただ、会社の利益には税金が約40%くらいかかりますので、
これを考慮して会社の希望利益を設定しなければなりません。
図にするとこんな感じです
そこで、目標とする粗利益が設定できたら、これを粗利益率(上でいうと40%ですね)
で割り返してあげれば、目標とする売上金額が計算できます。
ただ、ここで終わらしてしまう人がほとんどですが、
ここからが目標設定のキモになります。
ここで設定した売上げをクリアするために、どんな行動をしますか?
具体的にどんな活動をすればこの数字ってクリアできるか、想像してみてください。
いかがですか?
「あの客とあの客からの受注でこれだけ売上げがあるから、
後はあそこの客をもう少しプッシュして受注を伸ばせれば大丈夫だな」
なんて感じで、クリア後の姿が浮かんでくれば良いのですが、
「え~、全然足りないじゃん。どうすればいいんだよ!」
となってしまうと、絶対その目標ってクリアできません。
クリアできない数字を目標にするから、計画自体を設定することが嫌になってしまいます。
こればっかりは「気合と根性」だけではどうにもなりません。
従って、一番大切なことは「数字と行動を常にひも付きで考える」ということです。
そして、足りない数字を埋める行動を考えるのか、それとも固定費を下げることを考えて、
売上げのカバーをするのか?
これが「経営判断」です!
「足りない数字をどう行動すれば追い付くか」を常に考える。
これを考えることが、俗にいう「マーケティング」です。
(マーケティングについては、また別の機会に)
それには、まずは日々の行動で、どれだけ数字が付いてくるかを確認しましょう。
そして、これによっていくら数字が足りないかを実感してください。
そうすれば、日々の行動で「何が足りてないか、まだできることはないか」が見えてくると思いますし、
何か別の新しい行動も思いつくでしょう。
結局売上げの数字って、日々の行動の結果でしかありません。
結果を変えるためには、振り返って日々の行動を見直すしかありません。
結果の数字だけを見て一喜一憂するよりも、その結果を出した行動自体で判断すべきだと思いますし、
そうしないと何も変わりません。
一度日々の行動まで振り返って、見つめなおしてみてください。
まとめ
無理な数字による目標は絶対達成できません。
売り上げの数字は日々の行動の結果でしかありません。
常に数字と行動をひも付きで考えましょう。